●くろみゃー

元日本人の青年。かつての雪華との出逢いに固執し、死に至る直前まで雪華の事を追い求めていた。雪華によって異世界に送り出されるが、目が覚めるとミルマルという動物の姿に変えられていた。――四足でミャアと鳴く獣なのだから、ぶっちゃけ猫。

――無論だ。ラリカは私の可愛い御主人なのだからなッ!

●ラリカ(ラリカ=ヴェニシエス)

異世界で出会った赤い瞳を持った黒髪の少女。『ヴェニシエス』として一目置かれているらしい。真面目だが、心優しい性格。なぜか魔力があるのに魔法が使えないことが悩み。

こんな場所で、こんな事で死んでやるわけにはいかないのですよ――ッ!

●雪華

くろみゃーが幼い頃に出逢った、美しい銀髪と金色の瞳の少女。自称『魔法使い』であり『神』。くろみゃーを異世界へと送り出す。表情が薄く何を考えているのかが分からない。

私、魔法使い……

●店員さん

くろみゃーが幼い頃に通っていた商店の店員。祖母の跡をついでお店の経営をしている。ふわりとカールした髪と間延びした口調が特徴。赤いめがねを掛けているが、その奥の瞳は遠くを見るように常にぼうっとしている。くろみゃーに粗品として渡したナザール・ボンジュウを逆にプレゼントされる。

●佐藤君

くろみゃーの中学時代の部活仲間。多感な中学生頃の子供がかかりやすい重篤な精神病に罹患していた。現在は回復している。

●大学での悪友

くろみゃーと同じ大学に通う後輩。高校時代からの親しい付き合いのため、お互いに気心が知れており、遠慮無くからかってくることもある。今回、くろみゃーが地元に戻る切っ掛けとなった。

●ムシュト

ヤズルの部下で衛兵をしている。奥さんの尻に敷かれているが、少ない小遣いで薬を買おうとするほどには愛妻家。ヤズル共々羽目を外すこともあるが、基本的に仕事はきっちり。アリンの恋の行方を心配している。

●ヤズル

ラリカの父。茶色がかった髪と精悍な顔つきをした青年。そのままであればいかにも男前――だが、妻と娘を溺愛していて頭が上がらないせいか、どこか情けない雰囲気をまとっており、男前っぷりを台無しにしている。

●リヴィダ

ラリカの母。おっとりとしたラリカに似た雰囲気を持っている。見た目も歳に似合わず若々しいが、年相応に落ち着いている。しかし、なんだかんだでいざとなると町のみんなに号令を掛けるなど肝っ玉母さんな可能性あり。

●ブロス

リベスの町のノルン屋さん。恰幅かっぷくの良い四〇代程の男性。独自の製法でとても香ばしいパンを焼き上げる。ラリカの研究に協力した。その功績があるためか、職人ギルドの役員としても指名されている。

●アリン=オフス

リベスの町に派遣されているオフス。金髪の美青年で、能力的にも優秀な同期のオフスの中では一番の出世頭。とある事件を切っ掛けにラリカに恋しているが、報われない。ラリカからはメンタルが弱いと思われている。……本当に報われない。

●リベス=レクス

リベスの領主。艶つやめいた長い金髪をなびかせた、細目が特徴的な中性的な容姿をした麗人。ラリカとはよりよい町を作り上げようと協力し合っている。

●旅をしているという魔法使い

現在のラリカに近い年齢の容姿をしており、口下手ではあったが様々な旅の思い出をラリカに語ってくれた。そのお陰で、ラリカは旅をすることに強い憧れを抱くようになった。

●イマム=アコ

リベスの町のユーニラミア教会のアコ。教会自体が小規模のため、基本的にグルスト=サファビと二人で切り盛りしている。グルスト=サファビが体を悪くしてからは、一時教会としての祭事を執り行う羽目になり、ヴェニシエスであるラリカや、ヴェネラのクロエが協力していた。現在は、ラリカの治療により、グルスト=サファビが回復したため、落ち着いてきている。

●イディオ=バルクス

三十歳ほどの整髪料でぴっちりと髪を固めた男性。バルクスとしてリベスの町で、レクスが不在の間の政務を執り行っている。ただ政務を『こなす』ことについては優秀で、頭の回転も速いが、責任を負うことを嫌うのが悪癖。

●クロエ=ヴェネラ

ユーニラミア教会出身のヴェネラ。元々正式なヴェネラでは無かったが、教会の管理していない神器を受け継いできていた上に、各教会が取り込みを図るほどの功績を挙げてしまったため、例外的にヴェネラとして認定された。ラリカを弟子にした当時は、『面倒から逃れるため』という側面が強かったが、今では大切な弟子として子供のように思っている。

●サルトル

禿頭の初老の男性。熱心なイルスミア教徒で、イルスミア教徒のご多分に漏れず、イルスミア人形を作り上げる事に心血を注いでいる。――しかし、彼の作り上げるイルスミア人形は特殊で、僅かな衝撃によって崩れそうなほど繊細で。そして何より見る物を惑わせる冒涜的な形状をしていた。それでも彼は、その信仰でもって最高のイルスミア人形を作り上げようと日夜努力している。

●ヒラリス

二十代半ばから~三十代ほどに見えるヨルテ族の女性。紫檀ような色をした杖と、赤い刺繍のはいったローブを羽織っている。最近婚約したため、首から魔道具の少し大きめの宝石が埋め込まれたネックレスを下げている。

●十代と思しきヨルテ族の少女

ヒラリスとペアを組んでいるヨルテ族の少女。